FRBでは、ロッドや入力装置で取得した振動ログを FRB Piano Roll により MIDI 化し、さらに MP3 化する実験を進めています。
これは単なる音遊びではなく、 人間が触覚として感じている振動構造を、 可視化・可聴化・演奏化する試みです。
※以下の音源は、取得した振動ログを MIDI 化したものです。
人工リバーブなどの音響エフェクトではなく、素材・入力構造・MIDI化処理によって生じた響きとして観察しています。
■FRB Phase 2 Experience層 バネ系インパルス装置
バネ系インパルス装置に、約10枚程度の紙束を擦りつけて取得した振動ログを、 FRB Piano Roll により MIDI 化し、さらに MP3 化したものです。
紙束は、一枚の紙ではなく、薄い層が重なった多層構造です。 擦り入力を与えると、紙同士の微細な接触、たわみ、遅延、反射が重なり、 不思議な残響感を持つ振動構造が生まれました。
紙束を擦っただけのはずなのに、 出てきた音は、どこかおどろおどろしく、 まるで紙の中に幽霊が潜んでいたようでした。
曲名:FRB Paper Pack Ghost
アーティスト:ルアーニスト改 86ML
バネ系インパルス装置に、ぐちゃぐちゃアルミ箔包み擦りを行い、 さらに手もみによる不規則入力を追加して取得した振動ログを、 FRB Piano Roll により MIDI 化し、さらに MP3 化したものです。
今回は強めのバネを使用していますが、 手もみ入力が支配的であるため、 バネそのものよりも、手による圧力変化・擦れ・微細接触の影響が大きい可能性があります。
ぐちゃぐちゃアルミ箔の多重接触に、 人間の手による微妙な周期感が混ざることで、 完全なランダムではない“気配”のようなものが生まれています。
曲名:FRB Who Follows?
アーティスト:ルアーニスト改 86ML
バネ系インパルス装置に、ぐちゃぐちゃアルミ箔を接触させて取得した振動ログを、 FRB Piano Roll により MIDI 化し、さらに MP3 化したものです。
もともと、Phase 2 Experience層で「岩を感じる体験」は、 凄腕ギタリストの速弾きのように感じていました。
そこで、振動ログをピアノロール化し、MIDIとして再生してみたところ――
ぐちゃぐちゃアルミ箔を糸に擦りつけただけでできた音楽ですが、 あまりにもよい曲なのでタイトルを付けました。
曲名:FRB TheRock ~ 岩が演奏していた日 ~
アーティスト:ルアーニスト改 86ML
これらの音源は、楽器を演奏して作ったものではありません。 素材と入力構造によって発生した振動を、 FRB Piano Roll によって音として再構成したものです。
岩接触体験、紙束擦り、アルミ箔包み擦り。 それぞれは、ただのノイズではありませんでした。 そこには、周期性、揺らぎ、アタック、残響、そしてリズムがありました。
一方で、複数の曲に共通するリズム感も見え始めています。 これは、素材そのものだけでなく、 FFT窓、ピーク抽出周期、ノート生成周期など、 FRB観測構造そのものがリズムを作っている可能性を示しています。